Lemke社の05型半流線形が到着しました。 既に紹介済みの3号機に対して今回は1号機です。 また、薀蓄になるのですが・・・。 この模型はいろいろ謎に包まれています。まず、このように動輪が見えるタイプが存在したかということです。 確かに01型(1000番台)には車輪が全く見えない完全流線形と動輪やクランクの保守点検がやり易いようにこの写真のような半流線形があることは確認されています。(06型も同じです) ところが05型がこのように半流線形タイプに変更されたという記事も写真もありません。もっとも戦争後半には多くの流線形機関車は、ランニングボードより下(つまり下半分)のカバーを剥ぎ取って使用していた事は写真等で確認済みで、05型も同様ですが。(マイクロメタキット社によりHOゲージで再現済み)また、煙突脇のデフレクターが後方に延長されているのも不思議です。更にテンダーの国歌鷲章が立体(鷲の首が飛び出している!!)なのも気になります。私の推理ですが、模型技師が、もし05型を自由にデフォルメするなら美しい動輪が見えて、デフレクターが長く優美になって国家鷲章がペイントや真鍮板でなく、立体像にしたいなあ、と勝手にやったのだと思います。LILIPUTやメルクリンも05流線形を商品化していますが、通常の完全流線形になっています。あ、しかし正面の鷲は01型用を自分で勝手にとりつけました!実際は、この場所は点検用の扉があるので取り付けは困難です。(どうせフィクションなら派手に!) 【追記】 その後、EK社の05型の資料を見ていたら新たな発見がありました。1935年に製造された当初はデフレクタはこれより短く、そしてテンダーには鷲が付いていませんでした。(2号機も同じ) ところが、開戦直前(または直後)の1号機の走行写真(スナップショットのためディテール不明)があるのですが、デフレクタはこの模型のように延長され、さらにテンダーに鷲が付いています。 そして、1942年にはこのように、06型と同様に動輪が見えるようにスカートがカットされている写真がありました!ただし、2号機はその後もデフレクタを延長した形跡はありません(テンダーには鷲を付けた形跡が残っていますが)
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